不動産の買取と仲介は同時進行できる

2026年09月20日

不動産の買取と仲介は同時進行できる

不動産を売却するとき、「買取と仲介、どちらを選ぶべきか」と悩む方は多くいらっしゃいます。実はこの2つの方法は、同時に進行することが可能です。

 

 

同時進行をうまく活用すれば、仲介で高値売却を目指しながら、買取で確実な売却先も確保できます。いわば「保険をかけながら攻める」戦略です。

 

 

この記事では、同時進行の具体的な手順やスケジュール管理、手取り額の比較、トラブル対策まで、実践的なノウハウを札幌の不動産市場の特性を踏まえて解説します。

 

 

 

買取と仲介の同時進行は可能?結論と基本の考え方

 

結論から申し上げると、不動産の買取と仲介を同時に進めることは法律上まったく問題ありません。まずはその根拠と、同時進行が向いているケースを整理します。

 

 

 

同時進行が認められる法的根拠

 

不動産の売却方法を複数検討すること自体を制限する法律はありません。買取業者に査定を依頼しながら、仲介会社に販売活動を任せることは、売主の正当な権利です。

 

 

ただし注意が必要なのは、仲介会社と結ぶ媒介契約の種類です。専属専任媒介契約の場合、売主自身が見つけた買主との直接取引が制限されます。一般媒介契約であれば、こうした制約はありません。

 

 

つまり「同時進行できるかどうか」は法律の問題ではなく、媒介契約の内容次第ということになります。

 

 

 

同時進行が向いているケース・向かないケース

 

同時進行が特に有効なのは、以下のようなケースです。

売却期限がある場合:転勤や相続税の納付期限など、期日が決まっている

物件の市場性が読みにくい場合:築古物件や郊外の土地など、仲介で売れるか不透明

少しでも高値を狙いたいが保険もほしい場合:仲介で高値を目指しつつ、最低ラインを買取で確保

一方、駅徒歩5分以内の築浅マンションなど、仲介で早期成約が見込める物件は、あえて同時進行する必要性は低いでしょう。

 

 

 

同時進行の具体的な進め方とスケジュール

 

不動産買取と仲介の同時進行で最も大切なのは、タイムラインを明確に設定することです。ここでは具体的な進め方を時系列で解説します。

 

 

 

仲介開始から買取切替までのタイムライン

 

一般的なスケジュールの目安は以下の通りです。

1ヶ月目:仲介会社と媒介契約を締結し、販売活動を開始。同時に買取業者2〜3社に査定を依頼する

2ヶ月目:仲介の反響状況を確認。内覧件数が月3件未満なら、価格の見直しまたは買取への切替を検討

3ヶ月目:仲介で成約に至らない場合、買取業者の査定額を比較して最終判断を行う

3ヶ月半〜4ヶ月目:買取に切り替えた場合、最短1〜2週間で売買契約・決済まで完了

この「仲介3ヶ月+買取切替」のスケジュールは、多くの売主様にとって無理のない現実的なプランです。仲介の媒介契約期間が一般的に3ヶ月であることとも合致します。

 

 

重要なのは、仲介開始と同時に買取査定も進めておくことです。いざ切り替えるときに「査定がまだ」では、さらに数週間のロスが生まれてしまいます。

 

 

 

媒介契約の種類別に異なる注意点

 

媒介契約は3種類あり、同時進行での制約がそれぞれ異なります。

一般媒介契約:複数の仲介会社への依頼も、買取業者との直接交渉も自由。同時進行に最も適している

専任媒介契約:仲介会社は1社に限定されるが、売主自身が買主を見つける「自己発見取引」は認められている。買取業者への直接売却は多くの場合可能

専属専任媒介契約:自己発見取引も制限される。買取業者に売却する場合は仲介会社を通す必要があり、仲介手数料が発生する可能性がある

同時進行を前提にするなら、一般媒介契約を選択するのが最もスムーズです。専任媒介を結ぶ場合は、契約前に「買取業者への切替が可能か」を仲介会社に確認しておきましょう。

 

 

 

札幌で同時進行するなら知っておきたい季節戦略

 

札幌の不動産市場には、道外にはない独特の季節サイクルがあります。同時進行の判断タイミングにも大きく影響するため、しっかり把握しておくことが大切です。

 

 

 

冬場の内覧減少と仲介長期化リスク

 

札幌では12月〜2月の厳冬期に内覧件数が大きく減少します。積雪や路面凍結により、物件の外観確認が難しくなることが主な要因です。

 

 

2026年現在、札幌の不動産市場は道内への移住需要や再開発の影響で堅調に推移しています。しかし冬場は市場全体の動きが鈍化するため、仲介での成約に通常より1〜2ヶ月長くかかる傾向があります。

 

 

地下鉄沿線やJR沿線の利便性が高いエリアでも、冬季は内覧のハードルが上がります。この時期に仲介だけで粘り続けるのは、機会損失につながるリスクがあるのです。

 

 

 

雪解け前に買取へ切り替える判断基準

 

札幌で同時進行する場合、以下の判断基準を目安にすると効果的です。

10月までに仲介を開始:雪が降る前の内覧シーズンを最大限活用する

12月末時点で成約見込みがなければ:買取への切替を本格的に検討する

2月〜3月の雪解け前に買取で決済:春の引越しシーズンに間に合わせる

北海道では3月〜4月の転勤・異動シーズンに向けて、2月頃から住宅需要が回復し始めます。この時期に買取で売却を完了させれば、固定資産税や維持費の負担を早期に解消できます。

 

 

道内の不動産市場では、季節を味方につけたスケジュール設計が成否を分けるといっても過言ではありません。

 

 

 

手取り額シミュレーション|仲介成約と買取成約の差

 

「結局、手元にいくら残るのか」は売主様にとって最大の関心事です。ここでは売却価格2,000万円のケースで、仲介と買取それぞれの手取り額を比較します。

 

 

 

売却価格2,000万円のケースで比較

 

以下は一般的な条件での試算です。

仲介で成約した場合:売却価格2,000万円 − 仲介手数料約72万円(税込) − 売却期間中の維持費(固定資産税・管理費等 月約3万円×4ヶ月=約12万円) = 手取り約1,916万円

買取で成約した場合:買取価格1,600万円(市場価格の約80%) − 仲介手数料0円 − 維持費(最短2週間のため実質0円) = 手取り約1,600万円

単純な差額は約316万円ですが、仲介の場合は成約まで平均4〜6ヶ月かかり、その間の維持費や精神的負担が加わります。さらに値下げ交渉が入れば、実際の差額はさらに縮まります。

 

 

 

仲介手数料・買取価格差・期間コストの総合判断

 

見落としがちなコストも含めて総合的に比較しましょう。

仲介手数料:売却価格×3%+6万円+消費税。2,000万円なら約72万円

期間コスト:固定資産税・都市計画税・管理費・火災保険料など、月額2〜5万円が売却完了まで発生

リフォーム・ハウスクリーニング費用:仲介では内覧対策として数十万円かかることも。買取なら現況のまま売却可能

契約不適合責任(瑕疵担保):仲介では売主に一定期間の責任が残るが、買取業者への売却では免責とされることが一般的

つまり、表面上の価格差だけでなく「手間・時間・リスク」を金額に換算して比較することが重要です。急ぎの売却や築年数が古い物件では、買取の方がトータルでお得になるケースも少なくありません。

 

 

物件種別ごとの買取についてはこちらで、当社の買取対応範囲をご確認いただけます。

 

 

 

同時進行で起こりがちなトラブルと対処法

 

不動産買取と仲介の同時進行はメリットが大きい一方で、注意すべきポイントもあります。事前に把握しておけば、トラブルは十分に防げます。

 

 

 

二重契約リスクを防ぐ3つのルール

 

同時進行で最も注意すべきは、仲介と買取で同時に契約が進んでしまう「二重契約」のリスクです。以下の3つのルールを守りましょう。

買取業者には「仲介も並行中」と伝える:隠すとトラブルの元。正直に状況を共有することで、買取業者側もスケジュールを調整しやすくなる

仲介会社にも買取検討中であることを伝える:販売活動の優先度やスピード感が変わる可能性がある

買取の売買契約は仲介の媒介契約終了後に締結する:媒介契約期間中に別ルートで売却すると、違約金が発生するケースがある

情報をオープンにすることが、同時進行を成功させる最大のコツです。

 

 

 

買取業者への上手な断り方

 

仲介で先に成約した場合、買取業者にお断りの連絡を入れる必要があります。多くの方が気まずく感じるポイントですが、早めに正直にお伝えすれば問題ありません。

 

 

具体的には「仲介で購入希望者が見つかりましたので、今回は買取をお願いしない方向で進めさせていただきます」と伝えれば十分です。査定は無料で行っている業者がほとんどですので、遠慮は不要です。

 

 

当社でも査定後にお断りいただくケースは日常的にあります。お客様にとって最善の選択をしていただくことが大切ですので、お気軽にご相談ください。当社の買取実績・対応方針はこちらからご確認いただけます。

 

 

 

買取と仲介どちらを優先すべきか判断チェックリスト

 

ここまでの内容を踏まえて、お客様の状況に合った売却方法を判断するためのチェックリストをご用意しました。

 

 

 

5つの質問で最適な売却方法がわかる

 

以下の質問に「はい」が多いほど、買取を優先的に検討する価値があります。

売却期限が6ヶ月以内に迫っている:期限がある場合、仲介だけでは間に合わないリスクがある

物件の築年数が30年以上:築古物件は仲介での買い手が見つかりにくく、買取の方がスムーズ

リフォームや片付けに費用をかけたくない:買取なら現況のまま、残置物があっても対応可能な業者が多い

売却後のトラブル(契約不適合責任)を避けたい:買取業者への売却では、一般的に売主の瑕疵担保責任が免除される

現金化を急いでいる:買取なら最短数日〜2週間で現金化が可能。当社でも最短翌日の対応実績がある

「はい」が3つ以上の方は、まず買取査定で価格を確認してから仲介との比較検討をされることをおすすめします。

 

 

 

迷ったときは無料査定で比較する

 

買取と仲介のどちらが有利かは、物件の条件や市場環境によって異なります。2026年の札幌市場では、市街地エリアの中古マンションは仲介でも比較的早期に成約する傾向がありますが、郊外の戸建てや土地は買取の方がスムーズなケースも増えています。

 

 

まずは買取価格と仲介の査定価格の両方を把握し、手取り額を比較した上で判断するのが最も確実です。当社では無料で買取査定を行っておりますので、仲介との比較材料としてもご活用ください。

 

 

無料査定で買取価格を確認する

 

 

 

よくある質問

 

 

 

Q: 買取と仲介を同時に進めても法律上の問題はありませんか?

 

A: 法律上の問題はありません。不動産の売却方法を複数検討することは売主の自由であり、買取査定と仲介を並行して進めること自体に法的な制限はありません。

 

 

ただし、仲介会社と締結する媒介契約の種類によっては制約が生じます。特に専属専任媒介契約では自己発見取引が制限されるため、契約内容を事前に確認しておくことが大切です。

 

 

 

Q: 専任媒介契約中でも買取業者に相談できますか?

 

A: 相談や査定依頼は問題ありません。専任媒介契約でも売主による自己発見取引は認められているため、買取業者への直接売却が可能なケースが多くあります。

 

 

ただし、専属専任媒介契約の場合は自己発見取引にも制限があります。契約書の内容を確認するか、仲介会社に「買取業者への切替は可能か」を事前に相談しておくと安心です。

 

 

 

Q: 仲介が先に成約した場合、買取業者への断り方はどうすればよいですか?

 

A: 仲介での成約が決まった時点で、早めに買取業者へ連絡すれば問題ありません。「仲介で買い手が見つかりました」と正直にお伝えいただければ大丈夫です。

 

 

買取査定は無料で行っている業者がほとんどですので、断ることに気を遣う必要はありません。早めの連絡が、双方にとって最もスムーズな対応です。

 

 

 

Q: 同時進行すると最終的な手取り額はどのくらい変わりますか?

 

A: 一般的に買取価格は市場価格の約70〜80%程度ですが、仲介では手数料(売却価格の約3%+6万円+税)や売却期間中の維持費が差し引かれます。

 

 

たとえば2,000万円の物件の場合、仲介の手取りは約1,916万円、買取の手取りは約1,600万円が目安です。ただし仲介が長期化すれば維持費が増え、値下げ交渉が入れば差額はさらに縮まります。

 

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