不動産売却の仲介手数料|計算と上限を解説
2026年09月01日
不動産売却の仲介手数料|計算と上限を解説
不動産を売却する際、多くのお客様が気になるのが仲介手数料の金額です。「計算方法がわからない」「上限はいくらなのか」「結局、手元にいくら残るのか」といった疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、仲介手数料の計算式と上限額の基本から、2024年7月の法改正による変更点、さらに札幌の相場を使った具体的なシミュレーションまで詳しく解説します。
仲介売却と買取で手取り額がどう変わるのかも比較しますので、売却方法を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
仲介手数料とは?仕組みと上限の基本
仲介手数料とは、不動産会社に売却の仲介を依頼し、成約した場合に支払う報酬です。あくまで成功報酬であり、売買契約が成立しなければ費用は発生しません。
支払いのタイミングは一般的に2回に分かれます。売買契約時に半額、残代金の決済・引渡し時に残り半額を支払うケースが多いです。
仲介手数料が発生する条件と支払いタイミング
仲介手数料が発生するのは、不動産会社を介して第三者(買主)に売却する「仲介売却」の場合です。以下の条件を満たしたときに請求されます。
媒介契約の締結:不動産会社と正式に仲介の契約を結んでいること
売買契約の成立:買主が見つかり、売買契約書を交わしたこと
不動産会社の仲介行為:物件紹介・内見対応・条件交渉などの活動があったこと
なお、買取会社に直接売却する場合は仲介ではないため、手数料は発生しません。この点は記事の後半で詳しくご説明します。
法律で定められた上限額の計算式
仲介手数料は宅地建物取引業法で上限額が定められています。多くの不動産会社はこの上限額を請求しますが、あくまで「上限」であり、値引き交渉が可能な余地があるという点を知っておくことが大切です。
売買価格に応じた上限額の計算式は以下のとおりです。
200万円以下の部分:売買価格 × 5% + 消費税
200万円超〜400万円以下の部分:売買価格 × 4% + 消費税
400万円超の部分:売買価格 × 3% + 消費税
売買価格が400万円を超える場合は、速算式として「売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税」で計算できます。たとえば2,000万円の物件であれば、2,000万円 × 3% + 6万円 = 66万円(税別)、税込で72万6,000円が上限です。
【2024年法改正対応】800万円以下の上限緩和と33万円ルール
2024年7月に宅地建物取引業法の報酬規定が改正され、低価格帯の不動産売却における仲介手数料の上限が変更されました。この改正は札幌でも影響のある内容です。
改正前後の上限額比較
改正前は「400万円以下の物件」について、売主側の仲介手数料上限が18万円(税別)に緩和される特例がありました。2024年7月の改正では、この特例の対象が800万円以下の物件にまで拡大され、上限額も33万円(税別)に引き上げられています。
具体的な改正前後の違いは以下のとおりです。
改正前:400万円以下の物件 → 上限18万円(税別)の特例
改正後:800万円以下の物件 → 上限33万円(税別)の特例
800万円超の物件:従来どおり「売買価格 × 3% + 6万円」の速算式
低価格帯の売却で影響を受けるケース
北海道内には、地方部を中心に売買価格が800万円以下となる物件が少なくありません。こうした物件の売却では、改正後のルールが適用されるため、仲介手数料が従来の計算式より高くなるケースがあります。
たとえば売買価格500万円の物件の場合、従来の計算式では21万円(税別)ですが、改正後は上限33万円(税別)まで請求される可能性があります。差額は約12万円にもなり、手取り額に直接影響します。
低価格帯の物件を売却する場合は、仲介手数料の負担をよく確認し、買取という選択肢も含めて検討することをおすすめします。
売却価格別・仲介手数料の早見表
不動産売却の仲介手数料は売買価格によって変わります。以下の早見表で、ご自身の物件価格帯における上限額をご確認ください。
1,000万〜5,000万円帯の上限額一覧
売買価格仲介手数料の上限(税別)税込額(10%)
1,000万円36万円39万6,000円
1,500万円51万円56万1,000円
2,000万円66万円72万6,000円
2,500万円81万円89万1,000円
3,000万円96万円105万6,000円
4,000万円126万円138万6,000円
5,000万円156万円171万6,000円
札幌の平均売却価格帯で見る具体的な手数料額
2026年現在、札幌の地下鉄沿線エリアにおける中古マンションの平均売却価格は約1,500万〜2,500万円、中古戸建ては約1,200万〜2,000万円が相場の目安です。
札幌の市街地エリアでよくある2,000万円の中古マンションを仲介で売却した場合、仲介手数料の上限は税込72万6,000円です。1,500万円の戸建てなら税込56万1,000円となります。
この金額が手取りからそのまま差し引かれることを考えると、売却方法の選択は非常に重要です。
仲介手数料の値引き交渉|成功するケースと注意点
仲介手数料は上限が法律で定められているだけで、下限の規定はありません。つまり、交渉次第で値引きしてもらえる可能性があります。
交渉が通りやすい3つのパターン
以下のようなケースでは、仲介手数料の値引き交渉が比較的通りやすいとされています。
売買価格が高額な場合:3,000万円以上の物件は手数料額も大きく、不動産会社にとって利益が十分なため交渉余地が生まれやすい
売却と購入を同じ会社に依頼する場合:住み替えで売却・購入を同時に依頼すると、2件分の取引が見込めるため値引きに応じてもらいやすい
人気エリア・好条件の物件:札幌の地下鉄沿線で駅徒歩10分以内など、買い手がつきやすい物件は広告コストが抑えられるため交渉の余地がある
値引きが売却活動に与えるリスク
一方で、無理な値引き交渉にはリスクもあります。仲介手数料は不動産会社にとって唯一の収益源であり、大幅な値引きは広告費や販売活動の質の低下につながる可能性があります。
たとえば、ポータルサイトへの掲載数が減ったり、内見対応が後回しにされたりするケースも考えられます。値引き幅は10〜20%程度を目安とし、売却活動に悪影響が出ない範囲で交渉するのが現実的です。
手数料の値引きで数万円を節約するよりも、適正な手数料を支払って高値で売却するほうが結果的に手取りが多くなるケースも少なくありません。
仲介手数料以外にかかる売却費用一覧
不動産売却では仲介手数料以外にもさまざまな費用が発生します。「手取り額」を正確に把握するには、総コストを理解しておくことが重要です。
一般的に発生する諸費用は以下のとおりです。
印紙税:売買契約書に貼付する収入印紙代。売買価格1,000万〜5,000万円の場合は1万円
登記費用(抵当権抹消):住宅ローン残債がある場合に必要。司法書士報酬込みで約1万5,000〜3万円
測量費用:土地の境界確定が必要な場合に発生。一般的に30万〜50万円程度
ハウスクリーニング・残置物撤去費:物件の状態により5万〜30万円程度
譲渡所得税:売却益が出た場合に課税。マイホームの3,000万円特別控除の適用で非課税になるケースも多い
諸費用込みの総コストシミュレーション
札幌で2,000万円の中古マンションを仲介売却する場合の費用目安をまとめます。
仲介手数料:72万6,000円(税込上限)
印紙税:1万円
登記費用:約2万円
その他雑費:約5万円
諸費用合計:約80万〜85万円
つまり2,000万円で売却しても、手取りは約1,915万〜1,920万円程度になります。ここにローン残債の返済が加わると、実質的な手取りはさらに少なくなります。
物件の種類や状態によって費用構成は異なります。物件種別ごとの買取についてはこちらで詳しくご紹介していますので、あわせてご確認ください。
【手取り比較】仲介売却 vs 買取の実質手取りシミュレーション
仲介手数料の計算と上限を理解したうえで、最も重要なのは「結局いくら手元に残るのか」という点です。ここでは札幌の2,000万円の物件を例に、仲介売却と買取を手取り額で比較します。
札幌の2,000万円物件で比較する手取り額
項目仲介売却買取
売却価格2,000万円1,600万〜1,800万円
仲介手数料72万6,000円0円
印紙税1万円1万円
登記費用約2万円約2万円
その他諸費用約5万円約2万円
売却期間平均3〜6ヶ月最短翌日〜2週間
期間中の維持費約15万〜30万円ほぼ0円
実質手取り約1,890万〜1,905万円約1,595万〜1,795万円
買取なら仲介手数料ゼロ+即現金化のメリット
表のとおり、売却価格だけを見れば仲介売却が有利です。しかし、仲介売却には3〜6ヶ月の売却期間がかかり、その間の固定資産税・管理費・修繕積立金などの維持費が発生します。
一方、買取には以下のメリットがあります。
仲介手数料が0円:買取会社への直接売却なので仲介不要
最短翌日の現金化:急な資金需要にも対応可能
契約不適合責任の免除:一般的に買取では売主の責任が免除される
内見・広告が不要:近隣に知られず売却できる
確実に売却できる:買い手がつかないリスクがない
札幌のJR沿線や地下鉄沿線エリアの物件であれば、買取価格も比較的高い水準が期待できます。特に築年数が経過した物件や、リフォームが必要な物件は、仲介での売却に時間がかかりやすいため、買取のスピードと確実性が大きな利点になります。
当社では無料査定で具体的な手取り額をご提示しています。仲介売却と比較してご判断いただけますので、お気軽にお問い合わせください。無料査定で手取り額を確認する
仲介手数料で損しないための3つのチェックポイント
最後に、不動産売却で仲介手数料に関して後悔しないためのチェックポイントをまとめます。売却を検討し始めた段階で、以下の3つを確認しておきましょう。
契約前に確認すべき手数料の条件
手数料率は上限額か、割引があるか:媒介契約書にサインする前に、手数料の金額と計算根拠を書面で確認する
追加費用の有無:広告費や事務手数料など、仲介手数料以外に請求される費用がないかを確認する
支払い条件とタイミング:契約時と決済時の配分、万が一解約した場合の取り扱いを事前に把握する
売却方法の選び方と判断基準
仲介売却と買取のどちらが有利かは、お客様の状況によって異なります。以下を判断基準としてご活用ください。
時間に余裕がある場合:仲介売却で高値を目指す。ただし売却期間中の維持費も計算に入れる
早期現金化が必要な場合:買取で確実に売却。仲介手数料ゼロと即金のメリットが大きい
物件に修繕・老朽化がある場合:買取のほうが有利なケースが多い。仲介では値引き交渉されやすく、結果的に手取りが買取と変わらないこともある
道内の遠方物件や空き家の場合:管理コストがかさむ前に買取で早期処分を検討する
札幌の不動産市場は2026年現在も底堅い需要が続いており、地下鉄沿線を中心にマンション価格は安定しています。売却のタイミングとしては悪くない時期ですので、まずはご自身の物件の査定額を把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。
当社は札幌を拠点とする買取専門会社として、これまで多くの困難物件にも対応してまいりました。スタンドエステートの会社概要・実績もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q: 不動産売却の仲介手数料は売主と買主どちらが払うのですか?
A: 原則として、売主・買主がそれぞれ自分の依頼した不動産会社に仲介手数料を支払います。売主側の不動産会社と買主側の不動産会社が同じ(両手取引)場合でも、売主・買主それぞれが上限額を支払う形になります。
まれに売主が買主の手数料も負担する契約形態もありますが、一般的ではありません。契約前に必ず書面で負担先を確認しましょう。
Q: 仲介手数料の上限額は法改正でどう変わりましたか?
A: 2024年7月の改正で、800万円以下の物件における売主側の仲介手数料上限が33万円(税別)に緩和されました。改正前は400万円以下の物件に対する上限18万円(税別)の特例のみでしたので、対象範囲と上限額の両方が拡大されています。
たとえば500万円の物件では、改正前の上限21万円に対し改正後は33万円と、約12万円の差額が生じます。低価格帯の物件を売却する際は特に注意が必要です。
Q: 仲介手数料を値引きしてもらうと売却活動に影響はありますか?
A: 大幅な値引きは広告掲載の縮小や販売活動の優先度低下につながるリスクがあります。不動産会社にとって仲介手数料が主な収益源であるため、利益が少ない案件は対応が手薄になる可能性も否定できません。
ただし、高額物件や人気エリアの好条件物件など、短期間で成約が見込める場合は10〜20%程度の値引きに応じてもらえるケースもあります。値引き交渉は状況を見極めて行うことが大切です。
Q: 買取の場合は仲介手数料がかからないというのは本当ですか?
A: 買取会社に直接売却する場合、仲介が介在しないため仲介手数料は0円です。当社のような買取専門会社がお客様から直接購入する形ですので、手数料の負担はありません。
ただし、不動産会社の仲介を通じて買取会社に売却する場合は、通常どおり仲介手数料が発生します。買取を検討される場合は、仲介を挟まず買取会社に直接お問い合わせいただくのがポイントです。
札幌の不動産買取、まずは無料査定から
受付時間: 10:00〜18:00(月〜土)
