未登記建物の買取と対処法を解説

2026年08月01日

未登記建物の買取と対処法を解説

「相続した実家が未登記だった」「増築部分の登記がされていない」——こうしたお悩みは、札幌でも数多くご相談いただいています。

 

 

未登記建物は売却が難しいと思われがちですが、買取であれば登記なしでも売却できるケースがあります。この記事では、未登記建物の不動産買取における対処方法を、費用比較や相続時のフローも含めて詳しく解説します。

 

 

 

未登記建物とは?よくある発生パターン

 

未登記建物の基本的な定義と、なぜ登記されないまま放置されるのかを確認しましょう。

 

 

 

未登記建物の定義と法的な位置づけ

 

未登記建物とは、法務局の登記簿に建物として記録されていない建物のことです。不動産登記法では、建物を新築した場合は1ヶ月以内に表題登記を行う義務があります。

 

 

しかし実際には、登記をしなくても固定資産税の課税対象にはなるため、「税金を払っているから問題ない」と誤解されるケースが少なくありません。登記簿上に記録がないだけで、建物自体の所有権が否定されるわけではありませんが、第三者への権利主張が困難になるという重大な問題を抱えています。

 

 

 

増築・相続・古い建物で未登記が起きる理由

 

未登記建物が発生する代表的なパターンは以下の通りです。

増築・改築時の登記漏れ:リフォームで部屋を増やした際に変更登記をしなかった

古い建物の新築時未登記:昭和40年代以前の建物で、そもそも新築時に登記していない

相続時の見落とし:相続手続きの中で建物の登記状況を確認しなかった

納屋・車庫などの付属建物:母屋だけ登記して物置や車庫は未登記のまま

特に北海道では、敷地内に後から建てた車庫や物置が未登記のまま数十年経過しているケースが非常に多く見られます。所有者本人も未登記であることに気づいていない場合がほとんどです。

 

 

 

未登記建物を放置するリスクと相続登記義務化の影響

 

未登記のまま放置すると、将来的にさまざまな不利益が生じます。2024年4月の法改正による影響も含めて整理します。

 

 

 

売却・融資・相続で発生する具体的な不利益

 

未登記建物を放置した場合に起こりうるリスクは以下の通りです。

通常の売却(仲介)ができない:買主が住宅ローンを組めないため、一般市場での売却が困難になる

担保設定ができない:金融機関は未登記建物を担保として認めないため、融資を受けられない

相続トラブルの原因になる:登記がないと所有者の証明が難しく、相続人間で紛争が起きやすい

第三者に権利を主張できない:登記がなければ、万が一の権利侵害に対して法的に対抗できない

このように未登記建物は、所有している間は問題が表面化しにくいものの、売却や相続のタイミングで大きな障壁となります。

 

 

 

2024年4月の相続登記義務化で変わったこと

 

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続で不動産を取得した場合、取得を知った日から3年以内に相続登記を行わなければ、10万円以下の過料が科される可能性があります。

 

 

この義務化は土地・建物の所有権移転登記に関するものですが、相続手続きの過程で建物が未登記であることが発覚するケースが急増しています。相続登記を行うには、まず建物の表題登記が完了している必要があるため、未登記建物の問題は相続登記義務化と密接に関連しています。

 

 

札幌でも、2026年現在、相続をきっかけに未登記が判明するご相談が増加傾向にあります。放置せず早めに対処方法を検討することが重要です。

 

 

 

未登記建物を登記してから売却する方法と費用

 

まず、正攻法として未登記建物を登記してから売却する方法を確認しましょう。費用と期間の目安を具体的にお伝えします。

 

 

 

登記手続きの流れと必要書類

 

未登記建物の登記(建物表題登記)は、以下の流れで進めます。

土地家屋調査士への依頼:建物の測量・図面作成を依頼する

必要書類の準備:建築確認通知書、工事完了引渡証明書、固定資産税の課税証明書など

法務局への申請:表題登記の申請書と図面を提出する

登記完了:申請から約1〜2週間で登記が完了する

古い建物の場合、建築確認通知書が残っていないことも多いです。その場合は固定資産税の課税台帳や近隣の証言などで代替する方法もありますが、手続きはやや複雑になります。

 

 

 

土地家屋調査士・司法書士への依頼費用の目安

 

登記にかかる費用の目安は以下の通りです。

建物表題登記(土地家屋調査士):8万〜15万円程度

所有権保存登記(司法書士):2万〜5万円程度

合計:10万〜20万円程度が一般的

また、手続きにかかる期間は書類の準備から完了まで1ヶ月〜2ヶ月が目安です。建物の状態や書類の有無によってはさらに長くなることもあります。

 

 

費用と時間をかけて登記を完了させれば、通常の仲介売却も可能になります。ただし、築年数が古い物件や解体予定の物件では、登記費用が回収できない場合もあるため、次にご紹介する買取という選択肢も検討する価値があります。

 

 

 

未登記建物を登記せずに買取で売却する方法

 

未登記建物の不動産買取における対処方法として、登記をせずにそのまま買取業者に売却する選択肢があります。この方法が可能な仕組みと、業者選びのポイントを解説します。

 

 

 

買取業者に未登記のまま売却できる仕組み

 

通常の仲介売却では、買主が住宅ローンを利用するため未登記建物の取引は困難です。しかし買取業者は自社資金で直接購入するため、融資審査が不要で未登記のまま取引できます

 

 

買取業者が購入した後、業者側の負担で登記手続きや解体を行います。お客様は登記費用を負担する必要がなく、手間も大幅に省けるのが大きなメリットです。

 

 

当社でも、未登記建物を含む物件の買取実績が多数ございます。物件別の買取メニューはこちらからご確認いただけます。

 

 

 

買取業者選びで確認すべき3つの基準

 

未登記建物の買取を依頼する際は、以下の基準で業者を選ぶことをおすすめします。

未登記物件の買取実績があるか:未登記建物の取引には特有のノウハウが必要です。過去の実績を確認しましょう

登記手続きの費用負担を明示しているか:買取後の登記費用を業者側で負担するのか、買取価格から差し引くのかを事前に確認することが大切です

査定時に建物の状況を現地で確認してくれるか:未登記建物は図面がないことも多いため、机上査定だけでなく現地調査を行う業者を選びましょう

札幌市内で買取業者を探す際は、道内の不動産事情に精通した地元業者に相談するのが安心です。全国チェーンの業者では北海道特有の未登記パターンに対応しきれないこともあります。

 

 

 

未登記建物の買取価格への影響と費用比較

 

未登記建物を売却する場合、買取価格にどの程度影響するのか。登記費用との比較もあわせてご説明します。

 

 

 

登記済み物件と比較した減額幅の目安

 

未登記建物がある場合の買取価格は、一般的に登記費用相当額(10万〜20万円程度)が減額される傾向にあります。これは買取業者が購入後に自社で登記手続きを行うための実費分です。

 

 

ただし、解体前提の古い建物の場合は、登記の有無による価格差がほとんど生じないケースもあります。建物の状態や土地の価値によって影響度は異なるため、個別の査定で確認することが重要です。

 

 

 

登記費用をかけるか買取に出すかの損益分岐点

 

登記してから仲介売却するか、未登記のまま買取に出すかの判断材料を整理します。

登記→仲介売却:登記費用10万〜20万円+仲介手数料(売却価格の3%+6万円)+売却期間3〜6ヶ月

未登記のまま買取:登記費用ゼロ+仲介手数料ゼロ+売却期間は最短1週間〜2週間

築30年以上の古い戸建てで売却価格が500万円以下の場合、登記費用と仲介手数料の合計が30万円以上になることもあります。一方、買取の減額幅が10万〜20万円であれば、買取のほうが手取り額で有利になるケースも少なくありません。

 

 

さらに買取は、売却までの固定資産税や維持管理費の負担も短期間で済む点がメリットです。具体的な買取価格は物件ごとに異なりますので、無料査定で具体的な買取価格を確認することをおすすめします。

 

 

 

相続で発覚した未登記建物の対処フロー

 

相続手続きの中で初めて未登記建物の存在に気づくケースが増えています。発覚から売却完了までの流れを時系列で整理します。

 

 

 

相続発覚から売却完了までのステップ

 

相続で未登記建物が見つかった場合、以下の順序で対処を進めます。

ステップ1:登記簿と固定資産税課税台帳を照合する:法務局で登記簿謄本を取得し、市区町村の課税台帳と突き合わせて未登記の建物を特定する

ステップ2:相続人を確定する:戸籍謄本を収集して法定相続人を確認する

ステップ3:遺産分割協議を行う:未登記建物を含めた遺産の分割方法を相続人全員で決定する

ステップ4:売却方法を選択する:登記して仲介売却するか、未登記のまま買取に出すかを判断する

ステップ5:売却手続きを進める:選択した方法で売却を実行する

相続登記義務化により3年以内の登記が求められるため、早めの対処が重要です。特に相続人が複数いる場合は、時間が経つほど手続きが複雑になる傾向があります。

 

 

 

相続登記と建物表題登記の優先順位

 

相続した建物が未登記の場合、まず建物表題登記を行い、その後に相続による所有権保存登記を行うのが原則的な手順です。

 

 

ただし、買取による売却を選択する場合は、これらの登記手続きを省略できます。相続人全員の同意と必要書類があれば、買取業者との売買契約を進めることが可能です。

 

 

手続きの優先順位に迷った場合は、司法書士や不動産買取業者に相談して、費用と時間のバランスを考慮した対処方法を選びましょう。

 

 

 

札幌で未登記建物が多い背景と地域の相談先

 

北海道、特に札幌周辺には未登記建物が多い地域特有の事情があります。地元の相談先もあわせてご紹介します。

 

 

 

北海道特有の未登記パターンと札幌の事情

 

札幌を含む道内では、以下のような未登記パターンが特に多く見られます。

古い戸建ての増築部分:昭和40〜50年代に建てた住宅に後から増築したが、変更登記をしていない

市街化調整区域の納屋・車庫:農作業用の納屋や車庫を届出なしで建築し、登記もしていない

JR沿線・地下鉄沿線の古い住宅地:市街地エリアでも築50年以上の木造住宅で未登記のまま残っている

敷地内の物置や作業小屋:北海道の広い敷地に建てた付属建物が未登記になっている

2026年現在、札幌の不動産市場では中古住宅の取引が活発ですが、こうした未登記問題が売却の障壁となるケースが年間を通じて発生しています。当社にも市街地エリアやJR沿線の物件で未登記に関するご相談が多く寄せられています。

 

 

 

札幌法務局の登記相談窓口の活用法

 

未登記建物について自分で情報収集したい場合は、札幌法務局の登記相談窓口を活用する方法があります。事前予約制で、登記の手続きや必要書類について無料で相談できます。

 

 

ただし法務局の窓口はあくまで手続きの案内が中心で、売却方法のアドバイスは受けられません。売却を含めた総合的な対処方法を検討したい場合は、不動産買取業者や司法書士に直接相談するほうが効率的です。

 

 

当社は札幌に拠点を置き、道内の未登記物件を含む困難物件の買取を数多く手がけてまいりました。札幌の不動産買取実績についてもぜひご覧ください。

 

 

 

よくある質問

 

 

 

Q: 未登記建物は登記しなくても買取してもらえますか?

 

A: はい、買取業者であれば未登記建物をそのままの状態で買い取ることが可能です。買取業者は自社資金で購入するため、住宅ローン審査が不要で未登記でも取引できます。

 

 

買取後の登記手続きは業者側で対応するのが一般的です。当社でも未登記建物の買取実績が多数ございますので、お気軽にご相談ください。

 

 

 

Q: 未登記建物の登記にかかる費用と期間はどれくらいですか?

 

A: 建物表題登記と所有権保存登記を合わせて、費用は10万〜20万円程度が目安です。土地家屋調査士と司法書士への報酬が主な内訳となります。

 

 

期間は書類の準備から完了まで1ヶ月〜2ヶ月程度です。建築確認通知書がない古い建物の場合は、さらに時間がかかることもあります。

 

 

 

Q: 相続した実家が未登記だった場合、まず何をすべきですか?

 

A: まず法務局で登記簿謄本を取得し、市区町村の固定資産税課税台帳と照合して未登記の範囲を確認してください。建物全体が未登記なのか、増築部分だけなのかで対処方法が変わります。

 

 

状況が把握できたら、司法書士や不動産買取業者に相談して、登記してから売却するか買取に出すかを判断しましょう。相続登記義務化により3年以内の対応が必要ですので、早めの行動をおすすめします。

 

 

 

Q: 未登記建物があると買取価格はどのくらい下がりますか?

 

A: 一般的には、買取業者が購入後に負担する登記費用相当額(10万〜20万円程度)が買取価格から差し引かれる傾向にあります。ただし物件の状態や築年数によって異なります。

 

 

解体前提の古い建物では、登記の有無が価格にほとんど影響しないケースもあります。正確な金額は個別の査定で確認されることをおすすめします。

 

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