親が認知症になった場合の不動産売却の流れ

2018年09月20日

日本の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳で、

それぞれ世界全体で見ても男性3位、女性が2位と男女とも世界最高記録を更新しました。

(2017年、厚生労働省 簡易生命表より)

 

時代と共に医療技術の進化によりこれからも平均寿命は伸び続けると言われています。

 

その一方で近年、親が認知症になってしまい施設に入居するために、

親名義の実家を売りたいというような相談依頼が多くなってきています。

 

親が認知症になることは事前に予測が出来ないために、

誰しもがそのような一定の可能性があります。

 

今後はこのようなケースも増えてくることが予想されるため、

今回は親が認知症になった場合の不動産売却の流れについて解説していきます。

 

 

■成年後見制度

 

基本的に不動産の売却は不動産名義人本人の意思を確認出来なければ、

売却手続きを進めることは出来ません。

 

しかし、不動産名義人本人が認知症になってしまった場合は、

本人に売却の意思を確認することが困難になります。

 

そこで出て来るのが成年後見制度です。

 

成年後見制度とは精神上の障害(知的障害、精神障害、認知症など)によって、

物事の判断能力が十分ではない方が不利益を被らないように家庭裁判所に申し立てをして、

その方の援助をしてくれる人を専属で付けてもらう制度のことを言います。

 

不動産の売買にかかわらず、

例えば一人暮らしの高齢者が悪質な訪問販売に騙された場合なども

成年後見制度をうまく活用することで被害を防ぐことが出来ます。

 

 

■成年後見人になれる人

 

成年後見人になるには資格などは必要ありません。

原則的には誰でも良いですが一般的には家族などの親族や近親者がなることが多いです。

 

ただし、以下に当てはまる人は法律上、後見人になることは出来ません。

 

・未成年者

・以前に後見人などを解任された履歴がある方

・破産者

・本人に対して訴訟を起こした人やその配偶者、直系親族

・行方が分からない人

 

成年後見人の決定は家庭裁判所が行うため、

候補者として選ばれた人が必ずなれるとは限りません。

 

また、資格と関係なく家庭裁判所の判断によっては、

後見人候補者名簿などに登録のある弁護士・司法書士・行政書士・社会福祉士が選ばれるケースもあり得ます。

 

 

■成年後見人決定から不動産売却の流れ

 

不動産売却を進めていく上では様々なシーンで判断が必要になります。

 

例えば、専任媒介契約を結ぶ不動産会社の選定・売却の時期や最終的な売却代金の決定などの判断が必要になってきます。

 

このような判断をすべて家庭裁判所で選ばれた成年後見人が行っていくことになります。

 

また、成年後見人だからと言って勝手に不動産売却を進めることは出来ません。

売却を進めていく上でも家庭裁判所の許可が必要となるのです。

ちなみに家庭裁判所の許可なく進めた契約についてはすべて無効になります。

 

成年後見人が不動産売却を進めるためには、

まず家庭裁判所で「居住用不動産処分許可」の申し立てを行う必要があります。

 

申し立てには売買契約書の写しを提出しなくてはいけないため、

申し立てをする前に売買契約の諸条件について固めておかなくてはいけません。

 

申立後、家庭裁判所の許可が下りたら、売却を進めることが出来ます。

 

この場合、家庭裁判所の許可の審判が確定した後に、

申し立てをした内容と異なる契約を締結したり契約内容を変更することができないので、

あらかじめ売買契約の内容は慎重に固めておく必要があります。

 

 

■まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

今回は親が認知症になった場合の不動産売却の流れについて解説しました。

 

当社では成年後見人の方の不動産売却に多数の実績がございます。

 

札幌市の成年後見人の方で不動産売却にお困りや不明点などがある際は、

ぜひ当社までお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

株式会社スタンドエステート