相続不動産の売却に関する税金について

2018年05月03日

今回も引き続き相続についてです。

以前のコラムでは相続にまつわる一連の流れを解説しました。

親の家を相続により取得したとしても、必ずしもそこに住むわけではありません。

相続税の支払いのために家を手放す方、親と別生計で既に家をお持ちの方、

理由は様々ですが、相続した不動産を手放すということは特段珍しいことではありません。

 

そこで今回は、相続した不動産を売却した際に発生する「譲渡所得にかかる税金(以下、譲渡所得税とします)」について解説していきたいと思います。

※なお不動産売却にかかる諸経費については、通常の売却と変わりありません。

詳細は[売る前に知っておこう!不動産売却にかかる仲介手数料と諸費用]をご参照ください。

 

 

■不動産売却にかかる税金

 

⑴    基本的な考え方

不動産を売却した際の儲け(譲渡所得)に対して譲渡所得税が課税されます。

換言すれば儲け(譲渡所得)がでない場合には税金はかからないこととなります。

 

【計算式】

収入金額(※)-(取得費+譲渡費用)=譲渡所得-特別控除=課税譲渡所得

課税譲渡所得×税率=譲渡所得税

※収入金額には売却価額のほかに、固定資産税等精算金も含みます。

 

譲渡所得は給与所得などとは分けて計算する[分離課税制度]がとられており、税率は次のようになります。

・所有期間5年超(長期譲渡所得)

所得税15.315%(※)、住民税5%

・所有期間5年以下(短期譲渡所得)

所得税30.63%(※)、住民税9%

※平成25年から平成49年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と併せて申告・納付することになります。

 

家を売るときにかかる税金ってどれくらい?で詳しく解説しています、ご参照ください。

 

 

⑵    ポイント

①    取得時期の考え方

相続した不動産は相続した日が取得日となるのでしょうか?

実はそうはならず、相続した不動産については親(被相続人)が購入した日が、

譲渡所得計算上の取得日となります。

税率を計算する際には、この点にご注意ください。

 

②    取得費の考え方

取得費についても同様に親が手に入れるのにかかった費用が、

譲渡所得計算上の取得費になります。

 

また、親からの相続不動産ですから、古くから所有されていたケースが多く、

いくらで購入したのかがわからないことがあります。

この場合は、譲渡対価の5%を取得費として譲渡所得の金額を計算することができます。

例えば、3,000万円で売却した不動産であれば150万円(3,000万円×5%)

を取得費として計算することができます。

 

 

■相続した不動産を売却したときの特例

 

以前のコラムでもご紹介しましたが、不動産を売却したときには様々な特例が受けられることがあります。

親から相続した不動産を売却する際にも、特例がつかえる可能性があります。

⑴    空き家を売った時の特別控除

自らが住んだことがない親の家を相続し、平成28年4月1日から31年12月31日までに売却したとき、一定の要件を満たす場合には

3,000万円特別控除を受けることができます。

 

一定の要件とは

・昭和56年5月31日以前に建築されたこと

・区分所有建物登記がされている建物でないこと

・相続の開始の直前において被相続人以外に居住していた人がいなかったこと

以上のことをいいます。

 

 

⑵    相続税の取得費加算の特例

多額の遺産を相続したときには相続税が発生する場合があります。

この特例をつかうと、相続税のうち売却した不動産に対する部分を、譲渡所得を計算する際の取得費とすることができます。

この特例を受けるためには、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに当該不動産を売却している必要があります。

 

※参考情報

国税庁

⑴    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

⑵    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm

 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか?

今回は相続した不動産を売却する際の税金について解説しました。

特例はあくまでも国の政策上特別に設けられた例外です。

親との思い出が詰まった家を相続することは感慨深いことですし、そこに住まないからといって簡単に手放す気にはなれないかもしれません。

ですが、保有しているだけで固定資産税の負担や空き家のリスクなど懸念すべき点があることも事実です。

特例が利用できるうちに積極的に不動産売却を検討することも大事ではないかと思います。

 

札幌市周辺で相続した不動産の売却をご検討の方がいらっしゃいましたら、

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※この記事は平成30年4月1日時点の法律に準拠しています

株式会社スタンドエステート